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Yuki Kimoto authored on 2014-03-26
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<h2>ヨナ書</h2>
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<div class="chapter" id="1">
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<h3 class="chapter">第1章</h3>
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<em>1:1</em>主の言葉がアミッタイの子ヨナに臨んで言った、
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<em>1:2</em>「立って、あの大きな町ニネベに行き、これに向かって呼ばわれ。彼らの悪がわたしの前に上ってきたからである」。
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<em>1:3</em>しかしヨナは主の前を離れてタルシシへのがれようと、立ってヨッパに下って行った。ところがちょうど、タルシシへ行く船があったので、船賃を払い、主の前を離れて、人々と共にタルシシへ行こうと船に乗った。
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<em>1:4</em>時に、主は大風を海の上に起されたので、船が破れるほどの激しい暴風が海の上にあった。
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<em>1:5</em>それで水夫たちは恐れて、めいめい自分の神を呼び求め、また船を軽くするため、その中の積み荷を海に投げ捨てた。しかし、ヨナは船の奥に下り、伏して熟睡していた。
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<em>1:6</em>そこで船長は来て、彼に言った、「あなたはどうして眠っているのか。起きて、あなたの神に呼ばわりなさい。神があるいは、われわれを顧みて、助けてくださるだろう」。
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<em>1:7</em>やがて人々は互に言った、「この災がわれわれに臨んだのは、だれのせいか知るために、さあ、くじを引いてみよう」。そして彼らが、くじを引いたところ、くじはヨナに当った。
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<em>1:8</em>そこで人々はヨナに言った、「この災がだれのせいで、われわれに臨んだのか、われわれに告げなさい。あなたの職業は何か。あなたはどこから来たのか。あなたの国はどこか。あなたはどこの民か」。
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<em>1:9</em>ヨナは彼らに言った、「わたしはヘブルびとです。わたしは海と陸とをお造りになった天の神、主を恐れる者です」。
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<em>1:10</em>そこで人々ははなはだしく恐れて、彼に言った、「あなたはなんたる事をしてくれたのか」。人々は彼がさきに彼らに告げた事によって、彼が主の前を離れて、のがれようとしていた事を知っていたからである。
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<em>1:11</em>人々は彼に言った、「われわれのために海が静まるには、あなたをどうしたらよかろうか」。それは海がますます荒れてきたからである。
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<em>1:12</em>ヨナは彼らに言った、「わたしを取って海に投げ入れなさい。そうしたら海は、あなたがたのために静まるでしょう。わたしにはよくわかっています。この激しい暴風があなたがたに臨んだのは、わたしのせいです」。
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<em>1:13</em>しかし人々は船を陸にこぎもどそうとつとめたが、成功しなかった。それは海が彼らに逆らって、いよいよ荒れたからである。
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<em>1:14</em>そこで人々は主に呼ばわって言った、「主よ、どうぞ、この人の生命のために、われわれを滅ぼさないでください。また罪なき血を、われわれに帰しないでください。主よ、これはみ心に従って、なされた事だからです」。
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<em>1:15</em>そして彼らはヨナを取って海に投げ入れた。すると海の荒れるのがやんだ。
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<em>1:16</em>そこで人々は大いに主を恐れ、犠牲を主にささげて、誓願を立てた。
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<em>1:17</em>主は大いなる魚を備えて、ヨナをのませられた。ヨナは三日三夜その魚の腹の中にいた。
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<div class="chapter" id="2">
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<h3 class="chapter">第2章</h3>
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<em>2:1</em>ヨナは魚の腹の中からその神、主に祈って、
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<em>2:2</em>言った、<div class="quote">「わたしは悩みのうちから主に呼ばわると、<br>主はわたしに答えられた。<br>わたしが陰府の腹の中から叫ぶと、<br>あなたはわたしの声を聞かれた。<br>
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<em>2:3</em>あなたはわたしを淵の中、<br>海のまん中に投げ入れられた。<br>大水はわたしをめぐり、<br>あなたの波と大波は皆、わたしの上を越えて行った。<br>
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<em>2:4</em>わたしは言った、<br>『わたしはあなたの前から追われてしまった、<br>どうして再びあなたの聖なる宮を望みえようか』。<br>
39
<em>2:5</em>水がわたしをめぐって魂にまでおよび、<br>淵はわたしを取り囲み、<br>海草は山の根元でわたしの頭にまといついた。<br>
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<em>2:6</em>わたしは地に下り、<br>地の貫の木はいつもわたしの上にあった。<br>しかしわが神、主よ、<br>あなたはわが命を穴から救いあげられた。<br>
41
<em>2:7</em>わが魂がわたしのうちに弱っているとき、<br>わたしは主をおぼえ、<br>わたしの祈はあなたに至り、<br>あなたの聖なる宮に達した。<br>
42
<em>2:8</em>むなしい偶像に心を寄せる者は、<br>そのまことの忠節を捨てる。<br>
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<em>2:9</em>しかしわたしは感謝の声をもって、<br>あなたに犠牲をささげ、わたしの誓いをはたす。<br>救は主にある」。<br>
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</div>
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<em>2:10</em>主は魚にお命じになったので、魚はヨナを陸に吐き出した。
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<div class="chapter" id="3">
49
<h3 class="chapter">第3章</h3>
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<em>3:1</em>時に主の言葉は再びヨナに臨んで言った、
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<em>3:2</em>「立って、あの大きな町ニネベに行き、あなたに命じる言葉をこれに伝えよ」。
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<em>3:3</em>そこでヨナは主の言葉に従い、立って、ニネベに行った。ニネベは非常に大きな町であって、これを行きめぐるには、三日を要するほどであった。
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<em>3:4</em>ヨナはその町にはいり、初め一日路を行きめぐって呼ばわり、「四十日を経たらニネベは滅びる」と言った。
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<em>3:5</em>そこでニネベの人々は神を信じ、断食をふれ、大きい者から小さい者まで荒布を着た。
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</div>
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<em>3:6</em>このうわさがニネベの王に達すると、彼はその王座から立ち上がり、朝服を脱ぎ、荒布をまとい、灰の中に座した。
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<em>3:7</em>また王とその大臣の布告をもって、ニネベ中にふれさせて言った、「人も獣も牛も羊もみな、何をも味わってはならない。物を食い、水を飲んではならない。
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<em>3:8</em>人も獣も荒布をまとい、ひたすら神に呼ばわり、おのおのその悪い道およびその手にある強暴を離れよ。
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<em>3:9</em>あるいは神はみ心をかえ、その激しい怒りをやめて、われわれを滅ぼされないかもしれない。だれがそれを知るだろう」。
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<div class="para">
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<em>3:10</em>神は彼らのなすところ、その悪い道を離れたのを見られ、彼らの上に下そうと言われた災を思いかえして、これをおやめになった。
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<div class="chapter" id="4">
68
<h3 class="chapter">第4章</h3>
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<div class="para">
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<em>4:1</em>ところがヨナはこれを非常に不快として、激しく怒り、
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<em>4:2</em>主に祈って言った、「主よ、わたしがなお国におりました時、この事を申したではありませんか。それでこそわたしは、急いでタルシシにのがれようとしたのです。なぜなら、わたしはあなたが恵み深い神、あわれみあり、怒ることおそく、いつくしみ豊かで、災を思いかえされることを、知っていたからです。
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<em>4:3</em>それで主よ、どうぞ今わたしの命をとってください。わたしにとっては、生きるよりも死ぬ方がましだからです」。
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<em>4:4</em>主は言われた、「あなたの怒るのは、よいことであろうか」。
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<em>4:5</em>そこでヨナは町から出て、町の東の方に座し、そこに自分のために一つの小屋を造り、町のなりゆきを見きわめようと、その下の日陰にすわっていた。
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</div>
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<div class="para">
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<em>4:6</em>時に主なる神は、ヨナを暑さの苦痛から救うために、とうごまを備えて、それを育て、ヨナの頭の上に日陰を設けた。ヨナはこのとうごまを非常に喜んだ。
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<em>4:7</em>ところが神は翌日の夜明けに虫を備えて、そのとうごまをかませられたので、それは枯れた。
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<em>4:8</em>やがて太陽が出たとき、神が暑い東風を備え、また太陽がヨナの頭を照したので、ヨナは弱りはて、死ぬことを願って言った、「生きるよりも死ぬ方がわたしにはましだ」。
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<em>4:9</em>しかし神はヨナに言われた、「とうごまのためにあなたの怒るのはよくない」。ヨナは言った、「わたしは怒りのあまり狂い死にそうです」。
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<em>4:10</em>主は言われた、「あなたは労せず、育てず、一夜に生じて、一夜に滅びたこのとうごまをさえ、惜しんでいる。
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<em>4:11</em>ましてわたしは十二万あまりの、右左をわきまえない人々と、あまたの家畜とのいるこの大きな町ニネベを、惜しまないでいられようか」。
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