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<h2>ミカ書</h2>
<div class="chapter" id="1">
<h3 class="chapter">第1章</h3>
<div class="para">
<em>1:1</em>ユダの王ヨタム、アハズおよびヒゼキヤの世に、モレシテびとミカが、サマリヤとエルサレムについて示された主の言葉。
<div class="quote">
<em>1:2</em>あなたがたすべての民よ、聞け。<br>地とその中に満てる者よ、耳を傾けよ。<br>主なる神はあなたがたにむかって証言し、<br>主はその聖なる宮から証言される。<br>
<em>1:3</em>見よ、主はそのご座所から出てこられ、<br>下ってきて地の高い所を踏まれる。<br>
<em>1:4</em>山は彼の下に溶け、谷は裂け、<br>火の前のろうのごとく、<br>坂に流れる水のようだ。<br>
<em>1:5</em>これはみなヤコブのとがのゆえ、<br>イスラエルの家の罪のゆえである。<br>ヤコブのとがとは何か、<br>サマリヤではないか。<br>ユダの家の罪とは何か、<br>エルサレムではないか。<br>
<em>1:6</em>このゆえにわたしはサマリヤを野の石塚となし、<br>ぶどうを植える所となし、<br>またその石を谷に投げ落し、<br>その基をあらわにする。<br>
<em>1:7</em>その彫像はみな砕かれ、<br>その獲た価はみな火で焼かれる。<br>わたしはその偶像をことごとくこわす。<br>これは遊女の価から集めたのだから、<br>遊女の価に帰る。<br>
<em>1:8</em>わたしはこれがために嘆き悲しみ、<br>はだしと裸で歩きまわり、<br>山犬のように嘆き、<br>だちょうのように悲しみ鳴く。<br>
<em>1:9</em>サマリヤの傷はいやすことのできないもので、<br>ユダまでひろがり、<br>わが民の門、エルサレムまで及んでいる。</div>
<div class="quote">
<em>1:10</em>ガテに告げるな、泣き叫ぶな。<br>ベテレアフラで、ちりの中にころがれ。<br>
<em>1:11</em>サピルに住む者よ、<br>裸になり、恥をこうむって進み行け。<br>ザアナンに住む者は出てこない。<br>ベテエゼルの嘆きはあなたがたからその跡を断つ。<br>
<em>1:12</em>マロテに住む者は気づかわしそうに幸を待つ。<br>災が主から出て、<br>エルサレムの門に臨んだからである。<br>
<em>1:13</em>ラキシに住む者よ、<br>戦車に早馬をつなげ。<br>ラキシはシオンの娘にとって罪の初めであった。<br>イスラエルのとがが、<br>あなたがたのうちに見られたからである。<br>
<em>1:14</em>それゆえ、あなたはモレセテ・ガテに<br>別れの贈り物を与える。<br>アクジブの家々はイスラエルの王たちにとって、<br>人を欺くものとなる。<br>
<em>1:15</em>マレシャに住む者よ、<br>わたしはまた侵略者をあなたの所に連れて行く。<br>イスラエルの栄光はアドラムに去るであろう。<br>
<em>1:16</em>あなたの喜ぶ子らのために、あなたの髪をそり落せ。<br>そのそった所をはげたかのように大きくせよ。<br>彼らは捕えられてあなたを離れるからである。</div>
</div>
</div>
<div class="chapter" id="2">
<h3 class="chapter">第2章</h3>
<div class="para">
<div class="quote">
<em>2:1</em>その床の上で不義を計り、<br>悪を行う者はわざわいである。<br>彼らはその手に力あるゆえ、<br>夜が明けるとこれを行う。<br>
<em>2:2</em>彼らは田畑をむさぼってこれを奪い、<br>家をむさぼってこれを取る。<br>彼らは人をしえたげてその家を奪い、<br>人をしえたげてその嗣業を奪う。<br>
<em>2:3</em>それゆえ、主はこう言われる、<br>見よ、わたしはこのやからにむかって<br>災を下そうと計る。<br>あなたがたはその首を<br>これから、はずすことはできない。<br>また、まっすぐに立って歩くことはできない。<br>これは災の時だからである。<br>
<em>2:4</em>その日、人々は歌を作ってあなたがたをののしり、<br>悲しみの歌をもって嘆き悲しみ、<br>「われわれはことごとく滅ぼされる、<br>わが民の分は人に与えられる。<br>どうしてこれはわたしから離れるのであろう。<br>われわれの田畑はわれわれを捕えた者の間に分け与えられる」と言う。<br>
<em>2:5</em>それゆえ、主の会衆のうちには<br>くじによって測りなわを張る者はひとりもなくなる。</div>
<div class="quote">
<em>2:6</em>彼らは言う、「あなたがたは説教してはならない。<br>そのような事について説教してはならない。<br>そうすればわれわれは恥をこうむることがない」と。<br>
<em>2:7</em>ヤコブの家よ、そんなことは言えるのだろうか。<br>主は気短な方であろうか。<br>これらは主のみわざなのであろうか。<br>わが言葉は正しく歩む者に、<br>益とならないのであろうか。<br>
<em>2:8</em>ところが、あなたがたは立ってわが民の敵となり、<br>いくさのことを知らずに、安らかに過ぎゆく者から、<br>平和な者から、上着をはぎ取り、<br>
<em>2:9</em>わが民の女たちをその楽しい家から追い出し、<br>その子どもから、わが栄えをとこしえに奪う。<br>
<em>2:10</em>立って去れ、<br>これはあなたがたの休み場所ではない。<br>これは汚れのゆえに滅びる。<br>その滅びは悲惨な滅びだ。<br>
<em>2:11</em>もし人が風に歩み、偽りを言い、<br>「わたしはぶどう酒と濃き酒とについて、<br>あなたに説教しよう」と言うならば、<br>その人はこの民の説教者となるであろう。</div>
<div class="quote">
<em>2:12</em>ヤコブよ、わたしは必ずあなたをことごとく集め、<br>イスラエルの残れる者を集める。<br>わたしはこれをおりの羊のように、<br>牧場の中の群れのように共におく。<br>これは人の多きによって騒がしくなる。<br>
<em>2:13</em>打ち破る者は彼らに先だって登りゆき、<br>彼らは門を打ち破り、これをとおって外に出て行く。<br>彼らの王はその前に進み、<br>主はその先頭に立たれる。</div>
</div>
</div>
<div class="chapter" id="3">
<h3 class="chapter">第3章</h3>
<div class="para">
<div class="quote">
<em>3:1</em>わたしは言った、<br>ヤコブのかしらたちよ、<br>イスラエルの家のつかさたちよ、聞け、<br>公義はあなたがたの知っておるべきことではないか。<br>
<em>3:2</em>あなたがたは善を憎み、悪を愛し、<br>わが民の身から皮をはぎ、その骨から肉をそぎ、<br>
<em>3:3</em>またわが民の肉を食らい、<br>その皮をはぎ、その骨を砕き、<br>これを切りきざんで、なべに入れる食物のようにし、<br>大なべに入れる肉のようにする。<br>
<em>3:4</em>こうして彼らが主に呼ばわっても、<br>主はお答えにならない。<br>かえってその時には、み顔を彼らに隠される。<br>彼らのおこないが悪いからである。</div>
<div class="quote">
<em>3:5</em>わが民を惑わす預言者について主はこう言われる、<br>彼らは食べ物のある時には、<br>「平安」を叫ぶけれども、<br>その口に何も与えない者にむかっては、<br>宣戦を布告する。<br>
<em>3:6</em>それゆえ、あなたがたには夜があっても幻がなく、<br>暗やみがあっても占いがない。<br>太陽はその預言者たちに没し、<br>昼も彼らの上に暗くなる。<br>
<em>3:7</em>先見者は恥をかき、占い師は顔をあからめ、<br>彼らは皆そのくちびるをおおう。<br>神の答がないからである。<br>
<em>3:8</em>しかしわたしは主のみたまによって力に満ち、<br>公義と勇気とに満たされ、<br>ヤコブにそのとがを示し、イスラエルにその罪を示すことができる。</div>
<div class="quote">
<em>3:9</em>ヤコブの家のかしらたち、<br>イスラエルの家のつかさたちよ、<br>すなわち公義を憎み、<br>すべての正しい事を曲げる者よ、これを聞け。<br>
<em>3:10</em>あなたがたは血をもってシオンを建て、<br>不義をもってエルサレムを建てた。<br>
<em>3:11</em>そのかしらたちは、まいないをとってさばき、<br>その祭司たちは価をとって教え、<br>その預言者たちは金をとって占う。<br>しかもなお彼らは主に寄り頼んで、<br>「主はわれわれの中におられるではないか、<br>だから災はわれわれに臨むことがない」と言う。<br>
<em>3:12</em>それゆえ、シオンはあなたがたのゆえに<br>田畑となって耕され、<br>エルサレムは石塚となり、<br>宮の山は木のおい茂る高い所となる。</div>
</div>
</div>
<div class="chapter" id="4">
<h3 class="chapter">第4章</h3>
<div class="para">
<div class="quote">
<em>4:1</em>末の日になって、<br>主の家の山はもろもろの山のかしらとして<br>堅く立てられ、<br>もろもろの峰よりも高くあげられ、<br>もろもろの民はこれに流れくる。<br>
<em>4:2</em>多くの国民は来て言う、<br>「さあ、われわれは主の山に登り、<br>ヤコブの神の家に行こう。<br>彼はその道をわれわれに教え、<br>われわれはその道に歩もう」と。<br>律法はシオンから出、<br>主の言葉はエルサレムから出るからである。<br>
<em>4:3</em>彼は多くの民の間をさばき、<br>遠い所まで強い国々のために仲裁される。<br>そこで彼らはつるぎを打ちかえて、すきとし、<br>そのやりを打ちかえて、かまとし、<br>国は国にむかってつるぎをあげず、<br>再び戦いのことを学ばない。<br>
<em>4:4</em>彼らは皆そのぶどうの木の下に座し、<br>そのいちじくの木の下にいる。<br>彼らを恐れさせる者はない。<br>これは万軍の主がその口で語られたことである。</div>
<div class="quote">
<em>4:5</em>すべての民はおのおのその神の名によって歩む。<br>しかしわれわれは<br>われわれの神、主の名によって、とこしえに歩む。</div>
<div class="quote">
<em>4:6</em>主は言われる、その日には、<br>わたしはかの足のなえた者を集め、<br>またかの追いやられた者および<br>わたしが苦しめた者を集め、<br>
<em>4:7</em>その足のなえた者を残れる民とし、<br>遠く追いやられた者を強い国民とする。<br>主はシオンの山で、今よりとこしえに<br>彼らを治められる。</div>
<div class="quote">
<em>4:8</em>羊の群れのやぐら、シオンの娘の山よ、<br>以前の主権はあなたに帰ってくる。<br>すなわちエルサレムの娘の国は<br>あなたに帰ってくる。</div>
<div class="quote">
<em>4:9</em>今あなたは何ゆえわめき叫ぶのか、<br>あなたのうちに王がないのか。<br>あなたの相談相手は絶えはて、<br>産婦のように激しい痛みがあなたを捕えたのか。<br>
<em>4:10</em>シオンの娘よ、<br>産婦のように苦しんでうめけ。<br>あなたは今、町を出て野にやどり、<br>バビロンに行かなければならない。<br>その所であなたは救われる。<br>主はその所であなたを敵の手からあがなわれる。</div>
<div class="quote">
<em>4:11</em>いま多くの国民はあなたに逆らい、集まって言う、<br>「どうかシオンが汚されるように、<br>われわれの目がシオンを見てあざ笑うように」と。<br>
<em>4:12</em>しかし彼らは主の思いを知らず、<br>またその計画を悟らない。<br>すなわち主が麦束を打ち場に集めるように、<br>彼らを集められることを悟らない。<br>
<em>4:13</em>シオンの娘よ、立って打ちこなせ。<br>わたしはあなたの角を鉄となし、<br>あなたのひずめを青銅としよう。<br>あなたは多くの民を打ち砕き、<br>彼らのぶんどり物を主にささげ、<br>彼らの富を全地の主にささげる。</div>
</div>
</div>
<div class="chapter" id="5">
<h3 class="chapter">第5章</h3>
<div class="para">
<div class="quote">
<em>5:1</em>今あなたは壁でとりまかれている。<br>敵はわれわれを攻め囲み、<br>つえをもってイスラエルのつかさのほおを撃つ。</div>
<div class="quote">
<em>5:2</em>しかしベツレヘム・エフラタよ、<br>あなたはユダの氏族のうちで小さい者だが、<br>イスラエルを治める者があなたのうちから<br>わたしのために出る。<br>その出るのは昔から、いにしえの日からである。<br>
<em>5:3</em>それゆえ、産婦の産みおとす時まで、<br>主は彼らを渡しおかれる。<br>その後その兄弟たちの残れる者は<br>イスラエルの子らのもとに帰る。<br>
<em>5:4</em>彼は主の力により、<br>その神、主の名の威光により、<br>立ってその群れを養い、<br>彼らを安らかにおらせる。<br>今、彼は大いなる者となって、<br>地の果にまで及ぶからである。</div>
<div class="quote">
<em>5:5</em>これは平和である。<br>アッスリヤびとがわれわれの国に来て、<br>われわれの土地を踏むとき、<br>七人の牧者を起し、<br>八人の君を起してこれに当らせる。<br>
<em>5:6</em>彼らはつるぎをもってアッスリヤの地を治め、<br>ぬきみのつるぎをもってニムロデの地を治める。<br>アッスリヤびとがわれわれの地に来て、<br>われわれの境を踏み荒すとき、<br>彼らはアッスリヤびとから、われわれを救う。<br>
<em>5:7</em>その時ヤコブの残れる者は多くの民の中にあること、<br>人によらず、また人の子らを待たずに<br>主からくだる露のごとく、<br>青草の上に降る夕立ちのようである。<br>
<em>5:8</em>またヤコブの残れる者が国々の中におり、<br>多くの民の中にいること、<br>林の獣の中のししのごとく、<br>羊の群れの中の若いししのようである。<br>それが過ぎるときは踏み、かつ裂いて救う者はない。<br>
<em>5:9</em>あなたの手はもろもろのあだの上にあげられ、<br>あなたの敵はことごとく断たれる。</div>
<div class="quote">
<em>5:10</em>主は言われる、その日には、<br>わたしはあなたのうちから馬を絶やし、<br>戦車をこわし、<br>
<em>5:11</em>あなたの国の町々を絶やし、<br>あなたの城をことごとくくつがえす。<br>
<em>5:12</em>またあなたの手から魔術を絶やす。<br>あなたのうちには占い師がないようになる。<br>
<em>5:13</em>またあなたのうちから彫像および石の柱を絶やす。<br>あなたは重ねて手で作った物を拝むことはない。<br>
<em>5:14</em>またあなたのうちからアシラ像を抜き倒し、<br>あなたの町々を滅ぼす。<br>
<em>5:15</em>そしてわたしは怒りと憤りとをもって<br>その聞き従わないもろもろの国民に復讐する。</div>
</div>
</div>
<div class="chapter" id="6">
<h3 class="chapter">第6章</h3>
<div class="para">
<div class="quote">
<em>6:1</em>あなたがたは<br>主の言われることを聞き、<br>立ちあがって、もろもろの山の前に訴えをのべ、<br>もろもろの丘にあなたの声を聞かせよ。<br>
<em>6:2</em>もろもろの山よ、地の変ることなき基よ、<br>主の言い争いを聞け。<br>主はその民と言い争い、<br>イスラエルと論争されるからである。</div>
<div class="quote">
<em>6:3</em>「わが民よ、わたしはあなたに何をなしたか、<br>何によってあなたを疲れさせたか、<br>わたしに答えよ。<br>
<em>6:4</em>わたしはエジプトの国からあなたを導きのぼり、<br>奴隷の家からあなたをあがない出し、<br>モーセ、アロンおよびミリアムをつかわして、あなたに先だたせた。<br>
<em>6:5</em>わが民よ、モアブの王バラクがたくらんだ事、<br>ベオルの子バラムが彼に答えた事、<br>シッテムからギルガルに至るまでに<br>起った事どもを思い起せ。<br>そうすれば、あなたは主の正義のみわざを<br>知るであろう」。</div>
<div class="quote">
<em>6:6</em>「わたしは何をもって主のみ前に行き、<br>高き神を拝すべきか。<br>燔祭および当歳の子牛をもって<br>そのみ前に行くべきか。<br>
<em>6:7</em>主は数千の雄羊、<br>万流の油を喜ばれるだろうか。<br>わがとがのためにわが長子をささぐべきか。<br>わが魂の罪のためにわが身の子をささぐべきか」。<br>
<em>6:8</em>人よ、彼はさきによい事のなんであるかを<br>あなたに告げられた。<br>主のあなたに求められることは、<br>ただ公義をおこない、いつくしみを愛し、<br>へりくだってあなたの神と共に歩むことではないか。</div>
<div class="quote">
<em>6:9</em>主の声が町にむかって呼ばわる――<br>全き知恵はあなたの名を恐れることである――<br>「部族および町の会衆よ、聞け。<br>
<em>6:10</em>わたしは悪人の家にある不義の財宝、<br>のろうべき不正な枡を忘れ得ようか。<br>
<em>6:11</em>不正なはかりを用い、<br>偽りのおもしを入れた袋を用いる人を<br>わたしは罪なしとするだろうか。<br>
<em>6:12</em>あなたのうちの富める人は暴虐で満ち、<br>あなたの住民は偽りを言い、<br>その舌は口で欺くことをなす。<br>
<em>6:13</em>それゆえ、わたしはあなたを撃ち、<br>あなたをその罪のために滅ぼすことを始めた。<br>
<em>6:14</em>あなたは食べても、飽くことがなく、<br>あなたの腹はいつもひもじい。<br>あなたは移しても、救うことができない。<br>あなたが救う者を、わたしはつるぎにわたす。<br>
<em>6:15</em>あなたは種をまいても、刈ることがなく、<br>オリブの実を踏んでも、その身に油を塗ることがなく、<br>ぶどうを踏んでも、その酒を飲むことがない。<br>
<em>6:16</em>あなたはオムリの定めを守り、<br>アハブの家のすべてのわざをおこない、<br>彼らの計りごとに従って歩んだ。<br>これはわたしがあなたを荒し、<br>その住民を笑い物とするためである。<br>あなたがたは民のはずかしめを負わねばならぬ」。</div>
</div>
</div>
<div class="chapter" id="7">
<h3 class="chapter">第7章</h3>
<div class="para">
<div class="quote">
<em>7:1</em>わざわいなるかな、<br>わたしは夏のくだものを集める時のように、<br>ぶどうの収穫の残りを集める時のようになった。<br>食らうべきぶどうはなく、<br>わが心の好む初なりのいちじくもない。<br>
<em>7:2</em>神を敬う人は地に絶え、人のうちに正しい者はない。<br>みな血を流そうと待ち伏せし、<br>おのおの網をもってその兄弟を捕える。<br>
<em>7:3</em>両手は悪い事をしようと努めてやまない。<br>つかさと裁判官はまいないを求め、<br>大いなる人はその心の悪い欲望を言いあらわし、<br>こうして彼らはその悪を仕組む。<br>
<em>7:4</em>彼らの最もよい者もいばらのごとく、<br>最も正しい者もいばらのいけがきのようだ。<br>彼らの見張びとの日、<br>すなわち彼らの刑罰の日が来る。<br>いまや彼らの混乱が近い。<br>
<em>7:5</em>あなたがたは隣り人を信じてはならない。<br>友人をたのんではならない。<br>あなたのふところに寝る者にも、<br>あなたの口の戸を守れ。<br>
<em>7:6</em>むすこは父をいやしめ、娘はその母にそむき、<br>嫁はそのしゅうとめにそむく。<br>人の敵はその家の者である。<br>
<em>7:7</em>しかし、わたしは主を仰ぎ見、わが救の神を待つ。<br>わが神はわたしの願いを聞かれる。</div>
<div class="quote">
<em>7:8</em>わが敵よ、わたしについて喜ぶな。<br>たといわたしが倒れるとも起きあがる。<br>たといわたしが暗やみの中にすわるとも、<br>主はわが光となられる。<br>
<em>7:9</em>主はわが訴えを取りあげ、<br>わたしのためにさばきを行われるまで、<br>わたしは主の怒りを負わなければならない。<br>主に対して罪を犯したからである。<br>主はわたしを光に導き出してくださる。<br>わたしは主の正義を見るであろう。<br>
<em>7:10</em>その時「あなたの神、主はどこにいるか」と<br>わたしに言ったわが敵は、これを見て恥をこうむり、<br>わが目は彼を見てあざ笑う。<br>彼は街路の泥のように踏みつけられる。</div>
<div class="quote">
<em>7:11</em>あなたの城壁を築く日が来る。<br>その日には国境が遠く広がる。<br>
<em>7:12</em>その日にはアッスリヤからエジプトまで、<br>エジプトからユフラテ川まで、<br>海から海まで、山から山まで、<br>人々はあなたに来る。<br>
<em>7:13</em>しかしかの地はその住民のゆえに、<br>そのおこないの実によって荒れはてる。</div>
<div class="quote">
<em>7:14</em>どうか、あなたのつえをもってあなたの民、<br>すなわち園の中の林にひとりおる<br>あなたの嗣業の羊を牧し、<br>いにしえの日のようにバシャンとギレアデで、<br>彼らを養ってください。</div>
<div class="quote">
<em>7:15</em>あなたがエジプトの国を出た時のように、<br>わたしはもろもろの不思議な事を彼らに示す。</div>
<div class="quote">
<em>7:16</em>国々の民は見て、そのすべての力を恥じ、<br>その手を口にあて、<br>その耳は聞えぬ耳となる。<br>
<em>7:17</em>彼らはへびのように、<br>地に這うもののようにちりをなめ、<br>震えながらその城から出、<br>おののきつつ、われわれの神、主に近づいてきて、<br>あなたのために恐れる。</div>
<div class="quote">
<em>7:18</em>だれかあなたのように不義をゆるし、<br>その嗣業の残れる者のために<br>とがを見過ごされる神があろうか。<br>神はいつくしみを喜ばれるので、<br>その怒りをながく保たず、<br>
<em>7:19</em>再びわれわれをあわれみ、<br>われわれの不義を足で踏みつけられる。<br>あなたはわれわれのもろもろの罪を<br>海の深みに投げ入れ、<br>
<em>7:20</em>昔からわれわれの先祖たちに誓われたように、<br>真実をヤコブに示し、<br>いつくしみをアブラハムに示される。</div>
</div>
</div>